この記事では精神科病院について
- 精神科病院ってどんなところ?
- 精神科ってきついの?
という疑問について解説していきます
まず結論から言うと、精神科病院は、転職を3回してきた私が「転職してよかった!」と思える職場でした

大変だったことについても正直に紹介していくね!
大変なこともありましたが、職場の対策や働き方の調整で、精神科看護師を楽しく続けることができました
このあたりをふまえて、看護技術や給料にも触れながら、この記事では精神科病院で働いた感想を紹介していきます
- 3回転職している看護師
- 今はメンタルクリニック勤務
- 転職したから楽しく続けられている
精神科病院に転職して良かったこと4つ

それぞれ一緒にみていきましょう
その1:看護師が優しい!
1つめは、看護師が優しいことです
- 先輩も主任さんも師長さんも優しい
- 他の病棟の看護師も優しい
- 他職種のスタッフも優しい
これは、精神科の患者さんには本当にいろんな人がいるので、それを受けとめて寄り添える優しさが必要だからです
人としての優しさは患者さんとの信頼関係にも直結するので、優しい看護師が多いんだと思います
私は急性期病院のときは先輩がめちゃくちゃこわくて、「また怒られるかも」「報告するのがこわい」といつも怯えながら仕事をしていました
精神科に来てみたら、看護師が患者さんにもスタッフにもみんな優しくて「精神科ってみんな優しいんだ…!」と感動しました
もちろん中には、言い方がきつめの看護師や、「この人変わってるな〜」と感じる看護師もいます
でも全体的に、責めるような言い方をする看護師はほとんどいなかったし、スタッフのミスにも寛容でした
精神科は、責められる不安を抱えることなく安心して働ける職場でした
その2:残業ほぼナシ。基本定時で帰る
2つ目は、残業がほぼなく、基本定時で帰れることです
- 定時で仕事が終わるように、みんなで業務を協力する
- 定時すぎて仕事をしていたら「帰らないの?大丈夫?」と心配される
病棟の看護師のほとんどが「定時で帰る」ことを目指していて、ワークライフバランスを大切にしているからです
私は急性期病院のときは残業が当たり前で、残業1時間で帰れたらラッキーだったし、「先輩たちが残ってるのに自分だけ先に帰りづらい…」と思う日常でした
精神科に来てから、「定時ってあるんだ…!」とびっくりしました
最初は残業せず帰れることにありがたみを感じていましたが、人は慣れるものですね
ちょっと残業をしただけで、「今日は15分も残業しちゃった…」と残念に思うようになりました
もちろん中には、いつも残業をしている看護師もいます
でもその日の業務が終わらないというよりは、業務以上の働きをしている、精神科看護師として高みを目指す先輩方でした
精神科は、みんなが定時で帰ることが当たり前の職場でした
その3:協力が当たり前の雰囲気
3つ目は、協力が当たり前の雰囲気ということです
- 担当業務じゃなくても、手が空いた看護師がサポートする
- 担当が決まっていない、誰かがやればいい業務も多い
- 自分では難しいときは、他の看護師に協力してもらえる
精神科病棟はゆったりした時間が流れていて、看護師がバタバタ・ピリピリすると患者さんもそわそわしてしまうからです
また、精神科の特徴として
- ADLが高い患者さんが多い
- 医療行為や身体的な急変が少ない
このあたりも大きいと思います
私は急性期病院のときは「プライマリーナーシング」だったので、自分の受け持ち患者さんの業務やナースコール対応は基本自分でした
みんな忙しくてバタバタ・ピリピリしているので、自分の業務が滞っても「手伝ってほしい」とは依頼できませんでした
精神科では「機能別看護」で、「隔離室担当」「入浴担当」など業務分担をしていましたが、担当業務じゃなくても、手が空いた看護師がサポートするのが当たり前でした
例えば、精神科ならではの「外出の付き添い」という業務があり、平日の日勤帯は毎日、午前も午後もありました
これは、治療上必要な外出制限があって、付き添い外出許可のある患者さんから「散歩・売店に行きたい」と希望されたときに起こります
付き添い業務は誰でもできるので、そのときに手が空いている看護師が行っていました
逆に、「担当業務だけど自分ではちょっと難しい」と判断したときには、他の看護師に協力してもらったり、変わってもらったりしました
忙しい日でも自然に「今日は少ないからみんなで助け合おう」という雰囲気になるのが、精神科のいいところでした
その4:患者さんに丁寧に関われる
4つ目は、患者さんに丁寧に関われることです
精神科では、こんなふうに考えて仕事ができます
- あの患者さんちょっと様子が気になるから声かけてみようかな
- 担当の患者さんと最近話せてないからお話ししたいな
- 患者さんに声をかけられたから、どうやって話す時間を作ろうかな?
精神科の雰囲気や職員の協力体制があるので、患者さんとお話する時間を作りやすい環境です
私は急性期病院のときは「業務に追われて患者さんとお話する時間がない…」と感じていました
精神科では、スタッフが少ない日でも、少なくとも10分は患者さんと椅子に座ってお話する時間を作れました
患者さんとの「関わり」を大切にできるのが、精神科看護師として働く楽しさでした
正直大変だったこと4つ

それぞれ一緒にみていきましょう
その1:暴力や衝動性のリスクがある
1つめは、暴力や衝動性のリスクがあることです
精神症状によって、患者さんが突発的な行動をとってしまうことがあるからです
精神科に転職する前の私は、こわさやリスクについてはあまりよくわかっていませんでした
でも入職してから最初の夜勤で、患者さんにナースステーションの窓ガラスをバンッと叩かれて、びっくりと同時に「こわっ」と思いました
私が固まっているとすぐに先輩が駆けつけてくれて、患者さんに対応してくれたおかげで、その患者さんは落ち着きました
このときにはじめて、暴力のリスクを自分の体験として実感しました
また患者さんの幻覚・妄想症状や衝動性によって、暴力につながる場面を見る機会もありました
想定外のことが突発的に目の前で起こると、やっぱり「精神科こわっ」と思います
でも、精神科では暴力リスクを重要視しているので、病院全体で暴力への対策がしっかり考えられています
- 暴力には男性複数名で対応するルールがある
- 暴力発生時に被害を最小限に抑えるための対応が共有されている
- コードホワイト(暴力発生時の院内放送)があると屈強な男性看護師たちが集まる
- 休日勤務や夜勤にも必ず男性がいる病棟がある
- 被害のあった看護師を加害者の患者さんに対応させない
このような対策があったので、「守られている」という安心感がありました
暴力や衝動性に対して「こわい」と感じることは自然なことですし、むしろ健全な感情です
こわさを知っているからこそ、患者さんと適切な距離感を持って関わることができます
その2:夜勤が不安になり、1年間日勤常勤で働いた
2つ目は、夜勤が不安になって、眠れなくなったことです
暴力や衝動性のリスクに注意しながら仕事をしているなかで、看護師が少ない夜勤に不安を感じるようになりました
夜勤の前になると、「私しかいないときに何かあったらどうしよう」と不安になり、だんだん眠れなくなってきました
正直、夜勤が無理だと思ったときには、「精神科看護師向いてないのかな…」と思いました
当時の私には夜勤を続けながら健康に働くのは難しかったです
でも、「夜勤がなければ働けそう」と思い、勇気を出して師長さんに夜勤がこわいこと・不眠になっていることを相談しました
その結果、精神科のうち最後の1年間は日勤常勤に変更しています
診断書が必要だったので、メンタルクリニックを定期的に受診して、「夜勤ができない」という診断書をもらっていました
日勤常勤になってからは睡眠も良くなって、眠れるようになりました
師長さんは優しく対応してくれて、精神科で大切な「受容・共感・傾聴」を改めて実感しました
職場の中で働き方を調整できたのは、今振り返ってもいい選択だったと思っています
その3:身体的なアセスメントは磨きにくい
3つ目は、身体的なアセスメントを磨きにくいことです
精神科の職場環境として
- 身体的な症状変化・急変の機会自体が少ない
- 精神症状に注目されて、身体的なアセスメントが二の次になりがち
- 精神科一筋の看護師も多く、身体科の経験が少ない看護師が多い
- 内科医師が1人で院内の全病棟を担当していて、病棟に来る時間も少ない
- 痛みに強い患者さんが多く、重症化しても疼痛を訴えないことがある
こういう環境だからです
精神科に転職する前から予想はしていましたが、実際に働いてみて、身体科の環境と比べると難しいと感じました
精神科で身体的なアセスメントを磨くのは限界があります
私は「客観的情報からちゃんと身体的なアセスメントができるようになりたい」と思ったので、精神科から転職するときには回復期を選びました
その4:看護師によって対応がバラバラで根拠がわからない
4つ目は、看護師によって対応がバラバラで、根拠がわからないことです
精神科は良くも悪くも「どこまでやるかはその看護師次第」という世界で、患者さんへの対応には正解がないからです
患者さんが行動したときに
- この看護師はダメだという
- この看護師は許してくれる
こんな状況だと、患者さんの不適応的な行動が助長されることもあります
看護師によって患者さんへの対応が違い、ときには「それはよくないと思う」と感じることもありました
もちろん看護師それぞれに尊敬できるところはあるんですが、「かえって患者さんにマイナスな影響になっている」ところには改善の余地があります
そこで私は、患者さんにどんな対応をすべきなのか調べたのですが、精神科看護の本に書いてあるのは「共感」「傾聴」ばかりでした
「具体的にどんな声かけ・対応をしたらいいか教えてよ!」と思いながら、対応の根拠がわからないまま働くのは結構悩みました
そこで尊敬できる先輩に相談したところ、『メリットの法則』という本を教えてもらいました
この本をきっかけに、「行動分析っておもしろい!」とハマっていき現在に至ります
看護師を辞めたい・向いてないと感じている方は、こちらの記事をご覧ください▼

まとめ:転職してよかった!
ここまで読んでいただきありがとうございます!!
精神科病院に転職して、私はよかったと思っています
大変なこともありましたが、職場の対策や働き方の調整で、自分が楽しく続けられる形を見つけられたからです
暴力や衝動性のリスクにはチームで対応してもらえて、夜勤の不安は師長さんに相談して日勤常勤に変えられました
もしあなたが精神科に興味を持っていたら、ぜひ精神科病院を選択肢として検討してみてください

精神科ならではの良さも大変さも参考にしてね!
看護師の働き方について知りたい方は、こちらの記事をご覧ください▼

資格を増やす選択肢について知りたい方は、こちらの記事をご覧ください▼

【Q&A】精神科病院の気になる質問
それぞれ一緒にみていきましょう
Q:精神科に行くと、看護技術はできなくなっちゃうの?
案外大丈夫でした!
精神科では身体科に比べて医療行為が少ないので、採血や点滴などの機会は減ります
精神科でやった看護技術は
- 採血
- 筋肉注射
- 血糖測定
- 創傷処置
- (機会があれば)点滴、導尿、ストマ交換
などこんな感じでした
慢性期病棟など、身体疾患を持つ患者さんが多いと医療行為は多めですが、それでも急性期病院のときほどではありません
私も転職する前は「看護技術ができなくなったらどうしよう」とやや不安に思っていて、実際に点滴もほとんど当たりませんでした
でも、その後回復期に転職してみて「案外やれば思い出すもんだな」と実感しました
実際にやるまでは手順を確認してもイメージできなかったんですが、いざやってみたら思い出しました
一度身につけた看護技術は、数年たってもちゃんと身体が覚えています
Q:精神科に転職すると、給料は下がるの?
私の場合、転職のときの給料交渉のおかげで年収が上がりました!
年収に影響したことは
- 残業がほぼなくなって、残業代が減った
- 夜勤が3交代→2交代になって、夜勤手当が減った
- それ以上に固定給(基本給+手当)が2万円上がった
こんな感じで、月収は減ったんですがそれ以上に、固定給が上がったことによりボーナスが増えたからです
日勤常勤に変更したときは、夜勤をやっていたときよりは年収が下がりましたが、それでも前職と同じくらいでした
個人的には、転職によって
- 身体的にラクになった
- 残業が減った
- 年収が増えた
という大満足な結果でした
「転職」は環境調整のひとつです。詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください▼




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